2011年5月27日金曜日

ナチスが行った常軌を逸した犬の実験

Howl Hitler: Nazis tried to teach dogs to talk and read ? and claimed one could even discuss religion, incredible new book claims
By DAILY MAIL REPORTER
Last updated at 11:30 AM on 25th May 2011


もし連合軍がドイツの国土に侵入した場合には、毒入りソーセージによる彼らの殺害をナチスが計画していたことが、ほんのひと月前に明らかになった。

この計画と同様にありそうもない兵器が明らかになった──しゃべる犬である。

(当時の)ドイツ人は、犬は人間とほぼ同様に利口だと考えていた。そして、話す・読む・書く訓練を犬に施すことを試みたのだと、大学の研究者は述べた。ナチスは人間と犬の間のテレパシー実験も行った。

ヒトラーと愛犬のブロンディ。彼は自殺の寸前にこの犬を殺した。

ナチスが行った、人間と犬の間のテレパシー実験。

愛犬家で知られたヒトラーは、動物がSS隊員と意思疎通ができるようになることを望んでいた。そして、犬がしゃべれるように訓練する特別な学校の創設を援助した。

ナチスは“教養のある”犬たちをドイツ中から募集し、彼らがその脚を利用してコツコツという信号を出せるように訓練した。

人間の声を真似ることができた犬もいたというが、その中の1匹は“ヒトラーは何者か”という問いに対して、はっきりと“Mein Fuhrer(我が総統)”と話したという。詩を書いた犬もいたといわれている。

女性と話す訓練学校の犬。ナチスは戦争利用目的で犬を訓練した。

ドイツ人は戦争目的で犬を利用する考えだった。例えば、SS隊員の傍らで働かせたり、強制収容所を警備させたりなどだ。

これらの実験は、研究者のジャン・バンドソン氏による“ユーニークで驚くべき歴史上の犬たち”についての調査である。

カーディフ大学のバンドソン博士は、常軌を逸したナチスのアイディアについて説明するために、世に知られていない刊行物を探しにベルリンを訪れた。ヒトラー自身は、ブロンディとベラという2匹のジャーマンシェパードを飼っていた。1945年に自殺を図る寸前にヒトラーはブロンディを殺害した。

犬の訓練学校はTier-Sprechschule ASRAと呼ばれ、ハノーバー近くにあった。女校長のMargarethe ・シュミットに率いられたこの学校は1930年に創設され、戦争の間ずっと存在した。

ナチスドイツの犬の訓練学校の犬たち。

訓練学校のダックスフント(左)とエアデールテリア(右)。

エアデールテリアのロルフは肉球で机を叩くことで“しゃべれた”と言われている。アルファベットの各文字に対して叩く数が決められていた。この犬は宗教について考え・外国語を学び・詩を書き、そして、「君は尻尾を振ることができるかい?」と、学校を訪れた貴族女性にたずねたりしたという。

この愛国犬は、フランス人が嫌いなのでドイツ軍への入隊すら希望した。

Kurwenalという名前のダックスフントは、各アルファベットに対応した吠え声の数を利用して話したと言われている。この犬は伝記作家に、自分はヒンデンブルクに投票すると語ったという。

そしてドンという名前のジャーマンポインターは、人間の声を真似て「お腹が空いた! ケーキをくれ」と吠えたそうだ。

「戦争時のドイツでは、人間と犬の間の意思疎通に関する非常に奇妙な実験が行われていたのです」と、ハドソン博士は語った。

先月、機密扱いから外されたイギリスの文書には、もし連合軍がドイツに侵入した場合には、毒入りソーセージ・チョコレート・コーヒーを彼らの目に留まる場所に置いておくという、ナチスの計画が記されていた。

 犬と一緒に写真撮影。右側が若い時代のヒトラー。

読後の感想:
私は歴史上の戦争──例えば、アレクサンドロス大王やハンニバルやナポレオンなどのスゴイ戦略家たちの戦術・戦略を詳細に分析した読み物が大好物。でもそれはネポレオン戦争まで。だからWWⅡにはまったく興味がないけれど、さすがにナチスがイロイロ妙な実験を行っていたという話は聞いたことがある。でも、犬関連のトンデモ実験については初耳だった。
ところで、当記事に登場するカーディフ大学はイギリス王家のコーギーの研究もしていた。こちらのニュースは来月掲載予定。