2011年6月25日土曜日

英国首相官邸の猫。代々受け継がれている猫の仕事

Daily Mail記事翻訳)


ダウニングストリートで暮らす猫のラリーは、ネズミ捕りのために首相官邸に雇い入れられて以来、初めての仕事をした。

おめかしした雄猫のラリーは、英首相官邸で働く公式のネズミ捕り猫。
キャメロン首相も彼のファンのひとりだという。


デーヴィット・キャメロン首相は、歴史的なロンドンのタウンハウスにネズミがはびこり、妻のサマンサさんや子供たちと暮らしているダウニングストリート10番の首相官邸の上階のフラットですらネズミの姿を見かけたと語った。

「私はラリーの大ファンだからね」と、ITV1の“This Morning”で首相は話した。「ダウニングストリートの首相官邸はネズミに占拠されているが、ラリーは何匹か捕まえたよ」

TVの朝番組で、”小ネズミは怖くないが大ネズミは怖い”と語るキャメロン首相。


「私の住居で見かけた1匹だが、こいつが私を見つめていたものだから携帯で写真に撮ったほどさ」キャメロン氏は小さなネズミ(mouse)は怖くないという。だが彼は、「大きなネズミ(Rat)は怖いね。まだ出くわしたことはないが」とつけ加えた。

首相官邸の外部で幾度かネズミが目撃されたので、この害のある生き物を殺すために、ラリーは2月にロンドンのバタシー犬猫ホームから採用された。

昨日のダウニングストリートでのイベントでは、ラリーはキャメロン氏の人気をさらっていた。カメラマンたちが首相の写真を撮る準備をしていたとき、ラリーは官邸の有名な黒い鉄の正面扉の外をうろついてたのだ。

だがとうとう彼は、警備にあたっていた警察官のブーツを履いた足で奥へ押しやられた。

カメラマンたちを前にして、”首相よりも目立つ”猫のラリーを優しく追い払う警察官。


今日キャメロン首相は、「このときの写真を見せてもらったが、警官はラリーを強く押しやったわけではなく軽くつついただけだと、私は確かな筋から聞いたよ」と、冗談っぽく語った。

このラリーはダウニングストリートで働く一番新しい首相官邸公式のネズミ捕り猫だ。

保守党出身のマーガレット・サッチャー首相とジョン・メイジャー首相のときには、ストルワート・ハンフリーというネズミ捕り猫が働いていた。

ハンフリーの次に短期間首相官邸のネズミ捕り猫を引き継いだのは、当時の財務大臣アリスター・ダーリング氏のペットのシビルだ。だがネズミ捕りの名人だというこの猫は成果を出せずにスコットランドに帰った。


外国人のコメント:
都会ズレした連中はわかっていないな。同じ場所に小ネズミと大ネズミが両方とも出ることはないんだ。もし小ネズミが蔓延しているなら、大ネズミがその周辺にいる可能性はわずかだ。ネズミ捕り猫はラリーでいいぞ!

バカな連中だねぇ。大ネズミを捕まえるのは犬の仕事で猫の仕事じゃない。

ラリー猫、すごく素敵!

私の猫はネズミ捕り名人だ。大ネズミ、小ネズミ、ウサギ、小型犬、そして薄汚れた政治家なんて恐れもしない北欧の血が流れる真のあばれ雄猫なんだ。

昔は私の老猫が家の裏手の線路にいる小ネズミを捕まえたものさ。彼は私たちに見せるために、朝には玄関口に捕まえたネズミを置いておくんだ。だが、こうやってネズミを捕まえた翌日、具合が悪くなって1週間獣医の世話になったんだ。彼は回復したが、それ以来もうネズミ捕りはやらなくなったな。

ラリーはクビだ!

ラリーはイケてるな! 首相官邸で1番のイケメンだよ!

猫は小ネズミを捕まえて、犬は大ネズミを捕まえるものだと思っていたが。

ラリーは実にイカした猫だ。キャメロンにはもったいないね。

首相官邸のネズミ捕り猫ってブレアーのときにリタイアしたんじゃなかったか。なんでも、彼の妻のシェリーが猫と“競争”したくなかったからとか。

よくやったラリー! だが残念なことに、首相官邸にはまだ多くの2本足の大ネズミがいるんだよ。

この雄猫のことは忘れて雌猫を雇えよ。彼女は動くものをかたっぱしから捕まえるぞ!

なんて魅力的な猫ちゃん!

多くの猫は大ネズミを捕らないよ。大ネズミの解決策はジャックラッセル犬だ!

どうか、どうか首相に“猫は成長しきった大ネズミは捕らない”ということを教えてやってくれ。で、ネズミ捕りを仕掛けろってね。そのほうが安あがりだ。


読後の感想:
当記事は働く猫の話だけれど、私はこの手の記事が大好物なので掲載。
これまで当ブログでは、“君主と宮殿で暮らす犬”、“州知事と市庁舎に出勤する犬”“王城に顔パスの猫”といった、VIP待遇(?)の犬猫の記事を好んで掲載してきたが、今度はイギリス首相官邸で働く猫の記事。
私はこういう、海外の政治家や王族などと日常的に関わり、庶民的ではない場所をテリトリーにしている犬猫の話が好きだ。芸能人の豪邸のプールサイドで犬猫がポーズしている写真などを見てもテンションは上がらないが、この記事のように会議テーブルの上で猫がおすまししているとか、制服の職業人とともに撮影された犬猫の写真──特に働く犬猫には本当に目がない。多分、犬猫という日常のごく身近な生き物が、非日常の世界に生きているそのギャップが自分的に楽しいのだと思う。

英文記事:
Larry the cat makes first kills at Downing Street... so at least one of Cameron's policies is working
By DAI DAVIES and DAILY MAIL REPORTER
Last updated at 1:10 AM on 12th June 2011