2011年6月30日木曜日

食用犬や犬肉料理のイベント中止。韓国モラン市場

(ohmidog記事翻訳)


動物福祉活動家たちの反対により、韓国の犬肉消費促進のためのフェスティバルが中止された。

韓国のドッグ・ファーム協会はこの祭りを、韓国南部ソンナム市の従来通りの青空市場で金曜日に開催する予定だった。ここへ私は、自分の本のリサーチのために訪れた。この記事の写真はそのときに撮影したものだ。

韓国のモラン市場で、犬肉の消費促進のためのイベントが中止された。

こちらは食用ではなく、ペットとして売られている犬。韓国モラン市場にて。


モラン市場は青空市場で、産物、野菜、ハーブ、そして注文に応じてと殺される犬を含む動物を販売する。生きた犬は100ドルから200ドルで購入できる。ソウルで売られているおよそ3分の2の犬の肉(レストランで出される犬の肉は含まない)が、この市場で販売されている。

このフェスティバルは、犬肉のバーベキュー、ソーセージ、そして犬肉を蒸したものなど、さまざまな犬の肉の珍味を陳列するためのものだった。さらに、犬が原料の化粧品や蒸留酒なども呼び物であった。

だが、生まれて間もない韓国の動物福祉活動と海外からの反応に対する懸念が、この犬肉市場の計画を中止させたと、ドッグ・ファーマー協会の顧問ヨン・ジュンさんは述べた。

「ひっきりなしのクレーム電話のために、協会は計画を続行することができなかったのです。今や私どもに、このイベントのための場所を喜んで貸す人はいません」と、チャン・チョン栄養大学のアン教授はAFPに述べた。

このフェスティバルでは、市民の認識とは違って衛生的な犬の農場のビデオ映像や写真を展示する予定だったと、アン教授は話した。




およそ600の農場がソウル向けの肉のために犬を育てている。犬の肉はソウルの一部の人々に長い間食されてきた。犬肉のスープ(ボシンタン)は、一部の人々によって夏の珍味だと考えられている。

犬の肉食に反対し、この習慣を国際的な恥だと考える韓国人が増大している。このフェスティバルは、韓国の動物保護団体や多くのインターネット使用者たちの怒りをよんだ。

「犬の肉食は、私たちの国を国際的な笑いものにしており、世界の人々はすべての韓国人が犬を食べると勘違いしています」と、“Coexistence of Animal Rights on Earth”代表のパク・ソンウンさんは語った。

「犬は感情的に人間に近い動物です。犬を殺したり食べたりといったことを公に祝うなど、できないことなのです」

世界初のクローン犬(スナッピー)が生み出されたのはソウルだった。この成功は、科学者たちが卵子提供犬と代理母犬を容易に入手可能だった、ということが部分的に貢献している。犬のクローンの成功は2つの会社の編成を促した。1つはアメリカの会社でもう1つはソウルの会社だ。そしてこの2者のうち、ソウルの会社だけが残って犬の商業クローンを継続している。




読後の感想:
韓国の犬肉の記事は、これまで海外の報道で時折見かけていたけれど、記事内容がどうも気に入らなかったので掲載しようとは思わなかった。なぜなら、一方的すぎたり感情的だったりして、ニュートラルな視点で淡々と記述された記事に出会えなかったから。こういうセンシティブな内容の記事は中立的なものしか信じないようにしているのだけれど、当記事は比較的淡々と事実だけを述べているような気がするし、犬の肉食に対する”Pros and Cons(賛否ともども)、両者の立場の意見に言及しているようなので掲載した。
犬の飼い主として、当然私は犬の肉食には反対。“犬はダメで牛や豚などはいいのか“という意見もあるかだろうが、日々彼らと接していると、やはり人間にとって犬は特別な存在であると思わずにはいられない。上手く言い表せないが、人間が利用しやすいように改良されてきたという事実を差し引いても、犬は人間の糊口を糊するためではなくて人間の相棒になるために存在する動物だと思うのだ。

英文記事: Dog meat festival canceled in South Korea

2011年6月28日火曜日

猫は犬よりもストレスが少ないから老化しない?

Telegraph記事翻訳)


私はたくさんの猫と犬を飼ってきたが、彼らは十分長く生きた(1番の長生き猫は23歳、犬は17歳まで生きた)。(そして)猫は年齢に応じて白髪にならない一方で、犬は年齢に応じて白髪化することに気づいた。普通犬は、マズルの周辺、そして時として全身に老化が現れる。猫と犬の白髪化には、なぜこのように違いがあるのだろうか。


白髪化は、被毛の根元の小嚢部分のメラニン色素(色素細胞)の数の減少が原因だ。

これまでに私はこういう研究は見たことがないが、猫のほうが犬よりも小嚢がある部分のメラニン色素が多いのではないだろうか。または何らかの理由で猫は、年をとってもメラニン色素の数が減らないのではないだろうか。さらに、ストレスが白髪化を促すということを私たちはみな知っている。そして、ほとんどの猫は犬よりもストレスを感じないのではないかと私は思う。

最後に、猫は犬よりも見栄っ張りだ。ということは、猫たちはこっそりとグルーミングサロンに通ってその毛を染めている可能性もあるのでは?


読後の感想:
当記事の筆者の疑問は私の疑問でもあったので掲載した。
本当に、猫よりも犬の方が外見に老化が顕著に表れるのはなぜだろう? もちろん個体差はあるが、それでもやはり、これまで私が出会った高齢犬たちは、 “あぁ、このコはおじいちゃん・おばあちゃんワンコだな~“と思わせる老化現象に気づくことが多かった。実際、飼い主さんに年齢を聞いてみるとたいてい10歳以上のワンコであることが多かった。特に、歯や口やマズル周辺、そして額などに老化のサインが目立って現われるように感じた。一方猫は、私も昔飼っていたが、10歳以上になっても外見上の変化はほとんどなかったように思う。
やはり猫は魔性の生き物……などとは言わないが、純粋に不思議だ。ここはやはり、“猫は犬よりもストレスを感じないから白髪になりにくい“という、著者さんの推測に座布団を3枚くらい差し上げて、どこかの研究機関が答えを出してくれるまで、とりあえずこれで納得しておこう。

英文記事: Do cats go grey with age?
By Pete Wedderburn3:35PM BST 23 Jun 2011Comment
http://www.telegraph.co.uk/health/petshealth/8594512/Do-cats-go-grey-with-age.html

2011年6月27日月曜日

可愛い子犬ベスト10。海外愛犬家の選択は?

Hub pages記事翻訳)


可愛らしい子犬はたくさんいるが、“最も可愛い子犬”は? あなたの“可愛い子犬トップ10”はどうだろうか?


10 ボクサーの子犬
もちろん、ボクサの子犬は”可愛い子犬トップ10”のリストに入れる必要がある。ボクサーの子犬の可愛らしさの主な要素は、その元気のよさにある。


9 ブルドッグの子犬
ブルドッグの子犬の可愛さは抵抗し難いものだ。ブルドックの子犬は、子犬なのに年を重ねた犬のように見えるところが魅力だ。


8 ヨーキーの子犬
ヨーキーの子犬は全ての人間に受ける可愛さではないかもしれない。だが多くの人にとってこの犬は素晴らしいペットとなる。ヨーキーの子犬は遊び好きで元気、とてもワクワクさせる個性を持っている。


7 ジャーマン・シェパードの子犬
ジャーマン・シェパードの子犬にはテディベアのような魅力がある。思わずギュッと抱きしめたくなるのだ。ジャーマン・シェパードの子犬は小さな子供がいる家庭にとって素晴らしい選択肢だ。ただし、子犬たちの“甘噛み期”が過ぎた後にだが。


6 ラブラドールの子犬
ラブラドールの子犬の無邪気な表情。ほんの子犬の頃のラブラドールは、とても愛らしくプクプクしている。なんて愛しい子犬なのだろう。


5 ゴールデン・レトリーバーの子犬
ゴールデン・レトリーバーの子犬は愛らしいだけではなく、その絹のような柔らかい毛並みが驚くほど美しい。ゴールデン・レトリーバーの子犬は、その被毛と対照的なダークブラウンの瞳を持っている。


4 ビーグルの子犬
ビーグルの子犬は探検家で、あらゆる“小さいもの”が大好きだ(これが時としてトラブルを招くのだが)。冒険家ビーグルの子犬は服従しないかもしれないが、あなたはすぐに怒りを解くだろう。


3 ジャック・ラッセルの子犬
ジャック・ラッセルの子犬の魅了には抗えない。なぜジャック・ラッセルの子犬が “可愛い子犬トップ10”の3位なのか、私が説明する必要はないだろう。


2 イングリッシュ・コッカー・スパニエルの子犬
最初はこの犬種をトップ10に入れるのはどうかと思ったが、考えてみたら、やはりイングリッシュ・コッカー・スパニエルは明らかに “可愛い子犬”の一種であることがわかった。


1 ウェルシュ・コーギーの子犬
そして第1位は……ウェルシュ・コーギーだ!
ウェルシュ・コーギーの子犬は、その外見と陽気な性格でまたたく間にあなたの心をつかむだろう。ウェルシュ・コーギーの子犬が、間違いなく“可愛い子犬”ナンバー1である!




あなたのお好みはどの子犬だろうか?
これは私の“可愛い子犬のトップ10”だが、あなたの可愛い子犬ナンバー1は?


読後の感想:
長くブログをしていると、“どうもネタ不足になりがちだ”という話を時折耳にする。もしあなたが、犬のブログを運営していてそのように感じているならば、当記事の執筆者さんのように、ご自身の“可愛い子犬トップ10リストというのを作成して、その犬種が好きな理由と写真やイラストなどを添えて記事にしてみては? 
でも、なぜか犬の飼い主さんというのは、ご自身が飼っている犬種以外あまり興味をお持ちではない方が多いように感じるので、無用なアドバイスかもしれないが。

英文記事: The Top 10 Cutest Puppies   By Miss Lil' Atlanta

米軍の軍用犬の詳細記事(ミリタリーマニア向き)

Strategy Page記事翻訳)


特別部隊は軍用犬の熱烈な支持者だ。部隊員とともに敵地へパラシュート降下する訓練を施される犬もいる。特別部隊(しばしばオペレーターと呼ばれる)は敵対する土地での偵察任務にたびたび赴くが、最もよい敵地への侵入方法は夜間のパラシュート降下だ。犬は人間や爆発物などをどんなセンサーよりも上手に発見できるので、こういう偵察任務において軍用犬はとても有用なのだ。

犬のパラシュート訓練は時間がかかるものではない。なぜなら、犬は部隊の隊員の胸と紐で繋がれているからだ。通常、犬はこの訓練を嫌がらないが、ジャンプの訓練は確実になされなくてはならない。このジャンプ訓練を楽しむ犬もいる。そして軍用犬たちは、ひとたび地表に到達すると仕事にかかる準備をし、チェストハーネスから解き放たれる。高度10,000メートルから降下した軍用犬すらいる。

600匹以上の軍用犬が現在イラクとアフガニスタンで働いている。アメリカ軍は前世期のすべての戦いにおいて、特別に訓練した軍用犬を使ってきた。軍用犬は数千年の間軍隊で使われてきた。軍用犬は特に、犬を不潔だと考えて嫌うアラブ人に対して効果がある。アメリカの軍用犬はかなり清潔なのだが、彼らは脅える。軍用犬の主な使用目的はクラウドコントロール(群衆管理)ではなく、隠された爆発物や隠れた人間を発見することだが、1匹の軍用犬が多くの敵意を持つイスラム教徒たちをコントロールできるのだ。軍用犬がビンラディン襲撃に配備されたのはこのため(爆発物トラップや隠れようとする人間を発見するため)なのは明らかである。

SOCOM (Special Operations Command) には米陸軍スペシャルフォース、米海軍ネイビーシール、米海兵隊、米空軍オペレーターズが含まれ、彼らは軍用犬を使うための訓練を受ける。SOCOMは軍用犬のための特別装備を開発した。最新のアイテムのひとつは、戦闘犬がよく着るベストに合体されたスペシャルカメラシステムだ。カモフラージュベストは重さ571グラム(20オンス)、カメラは314グラム(11オンス)だ。軍用犬のハンドラーは、76mm3インチ)のビューワー/レコーダーのハンドヘルド機を持っている。このカメラは、ナイトビジョンとバッテリーが組み込まれており、ビューワーは30分間の視聴が可能だ。このビューワー/レコーダーのデーターリンクはオープンエリアでは1,000メートル、多くの壁がある場所では200メートルである。この装置は、軍用犬を建造物や洞窟の中に送り、そこで犬が見たものをオペレーターが見ることを可能にする。軍用犬のベストにはさらに小さな拡声器が組み込まれており、これを通してハンドラーが犬に指示を出すことができる。これらの特別軍用犬ベストの価格は122,000ドル(177万円ほど)である。

この10年間にアメリカ軍は数千匹の軍用犬を交戦地帯で使っている。軍用犬のために新しく開発された多くの装備があるが、従来の装備を最新化しただけのものもある。例えば、長い間軍用犬は装甲ベストを装備していなかった。こういったベストは高価ではなく(100ドル以下)、ただ天候に対する保護と軍用犬の識別のためのものだった。(だが)最近のベストは多くの特殊構造でデザインされている。保冷パックを挿入するための仕切りがあるベストもある(保冷剤を収納する柔らかく平らなビニールパックで、この保冷剤は活性化させたときにとても冷たくなる)。

人間のように効果的に暑さに対処できない犬もいて(犬は汗をかかないので)、イラクやアフガニスタンは夏期にはとても暑くなるので、この保冷剤は熱中症を防ぐのだ。そして、ベストには軍用犬のパラシュート降下を可能にしたりロープで引き上げるためのアタッチメントある。さらに、軍用犬識別のための記章が簡単につけられるようになっていて、ハンドラーが負傷した軍用犬を回収するための様々なグリップがついている。荷物のようにハンドラーがその背で軍用犬を運ぶために、紐がついているデザインのベストもある。こういうベストは軍用犬の機動性を少々損ない、特にジャンプ力に影響を及ぼす。しかし軍用犬はすぐに慣れる。装甲ベストの価格は、その装甲の程度に応じて500ドル~1,000ドルである。無装甲のベストを好むハンドラーもいる。というのは、無装甲ベスト(およそ0.5キログラム/1ポンド)のほうが装甲ベスト(最大3.5キログラム/7ポンド)よりも軽量で、締めつけが少ないからだ。

軍用犬はケブラー防弾チョッキを身につけて働く訓練を受ける。これらのベストは刺し傷、砲弾の破片、そして数種の弾丸から犬を守る。体重41キロのジャーマン・シェパード用の3.5キログラムの重い保護ベストは、兵士や海兵が7.7キログラムのベストを身につけたときの負担に等しい。軍用犬は価値があるので、こういうベストの出費は正当化される。軍用犬は1年間、およそ60,000ドルの訓練を受ける。このような価値ある軍用犬の生命を守る装備にかかる出費は意味のある投資なのだ。

現在アメリカ軍には1,000匹以上の軍用犬がいる。第二次大戦中にはおよそ10,000匹の軍用犬が徴兵され、ベトナム戦争ではおよそ4,000匹の軍用犬が訓練され国外に送られて281匹が戦闘中に殺された。第二次大戦中、太平洋で海兵は327匹の軍用犬を使っていたが、29匹が戦闘で死んだ。このとき海兵は、カモフラージュと待ち伏せ場所の設置に長けていた日本軍を発見するために軍用犬が役立つことを発見した。

法律が改められた2000年までは、軍用犬は年齢10歳くらいまで使われた後に殺された。退役した軍用犬は通常の家庭生活には適応できないと考えられていたのだ。だが、軍用犬はハンドラーや家族たちと安全に暮らしており、ついに政策は変更された。軍用犬のハンドラーたちは長い間、退役軍用犬が彼らのハンドラーとともに暮らすことや、里親に出されることが許可されることを主張していたのだ。


読後の感想:
いつもは、むやみにカタカナ英語は使わずに訳そうと思っているのだけれど、ミリタリー関連に不案内な私が、わけのわからないミリタリー用語を無理に日本語に置き換えようとしても見苦しいだけなので、この記事はカタカナ英語を遠慮なく使ってしまった。
大学受験の和訳問題などでは、カタカナ英語ではなくてきちんと日本語に訳さないと減点される場合があるけれど、これはただの趣味のブログだし、和訳ではなくて翻訳(のつもり)だからOKというコトでご勘弁を。

It's Raining Commandos and Dogs

2011年6月25日土曜日

世界一高価な犬、東方神犬チベタン・マスティフ。1億3千万円

Ryan Seacrest記事翻訳)


月齢11か月のレッド・チベタン・マスティフのビッグ・スプラッシュは、中国北部の裕福な炭鉱経営者に160万ドル(13,000万円ほど)で購入された。

非常に高価なペットだが、ビッグ・スプラッシュはメスのチベタン・マスティフとの1回につき16,000ドル(130万円ほど)の交配により、彼のオーナーが投資した金額を取り返すことができるだろう。



歴史上有名なその他のチベタン・マスティフの飼い主は、ヴィクトリア女王、国王ジョージ4世、ジンギスカンなどである。


外国人のコメント:
シェイクスピアの言葉のように「人間の愚かさは無限」だな。

うわぁ。可愛いかもしれないが、高すぎるな。

熱狂的な犬のファンは言う。「彼の毛が一房欲しい」ってね。

すごく可愛い犬だが、13,000万円っていうのは完全にイカレてる!!!

日本には家を失ったペットたちがいるのに。こんな金の浪費をする人間はバカ者だな。

ネガティブなコメントにはうんざりだ。他人が自分の金を美しくハイエンドな犬に費やしたければ、それは個人の自由だ。

このチベタン・マスティフすごく可愛い。大きなテディベアみたいだ! どうして他の人たちは、金持ちが自分のお金で買うものがそんなに気になるんだ? 彼らは頑張ってお金を稼いだか、生まれながらに持っていた。どちらにせよそれは彼らのお金なんだから、何に使おうと気にする必要はないさ。

この美しい犬を1匹手に入れる余裕があればなぁ。チベタン・マスティフは巨大なチャウチャウ犬みたいだ。


読後の感想:
チベタン・マスティフの別名は“東方神犬”。
参考HPによると、東方神犬は牧羊犬や番犬として飼育された犬だけれど、虎と戦えるほど強く、主人に忠実だがプライドが高いとか、飼い主の心を“読む”とか……何というかもう、チベタン・マスティフは犬というよりも中国神話に登場する神獣や聖獣といったカンジ。中国はこの犬の輸出を考えているそうだけれど、人気出るだろうなぁ。
この犬の写真を最初に見たとき、“うわっ、顔デカッ!”と思ったのだけれど、なんでもチベタン・マスティフは“顔が大きいほど良い犬”と見なされるらしい……。

英文記事: World’s Most Expensive Dog Worth A Whopping $1.6 Million
By Michael Murray in Top Stories
参考HP: http://33665307.at.webry.info/200903/article_38.html

英国首相官邸の猫。代々受け継がれている猫の仕事

Daily Mail記事翻訳)


ダウニングストリートで暮らす猫のラリーは、ネズミ捕りのために首相官邸に雇い入れられて以来、初めての仕事をした。

おめかしした雄猫のラリーは、英首相官邸で働く公式のネズミ捕り猫。
キャメロン首相も彼のファンのひとりだという。


デーヴィット・キャメロン首相は、歴史的なロンドンのタウンハウスにネズミがはびこり、妻のサマンサさんや子供たちと暮らしているダウニングストリート10番の首相官邸の上階のフラットですらネズミの姿を見かけたと語った。

「私はラリーの大ファンだからね」と、ITV1の“This Morning”で首相は話した。「ダウニングストリートの首相官邸はネズミに占拠されているが、ラリーは何匹か捕まえたよ」

TVの朝番組で、”小ネズミは怖くないが大ネズミは怖い”と語るキャメロン首相。


「私の住居で見かけた1匹だが、こいつが私を見つめていたものだから携帯で写真に撮ったほどさ」キャメロン氏は小さなネズミ(mouse)は怖くないという。だが彼は、「大きなネズミ(Rat)は怖いね。まだ出くわしたことはないが」とつけ加えた。

首相官邸の外部で幾度かネズミが目撃されたので、この害のある生き物を殺すために、ラリーは2月にロンドンのバタシー犬猫ホームから採用された。

昨日のダウニングストリートでのイベントでは、ラリーはキャメロン氏の人気をさらっていた。カメラマンたちが首相の写真を撮る準備をしていたとき、ラリーは官邸の有名な黒い鉄の正面扉の外をうろついてたのだ。

だがとうとう彼は、警備にあたっていた警察官のブーツを履いた足で奥へ押しやられた。

カメラマンたちを前にして、”首相よりも目立つ”猫のラリーを優しく追い払う警察官。


今日キャメロン首相は、「このときの写真を見せてもらったが、警官はラリーを強く押しやったわけではなく軽くつついただけだと、私は確かな筋から聞いたよ」と、冗談っぽく語った。

このラリーはダウニングストリートで働く一番新しい首相官邸公式のネズミ捕り猫だ。

保守党出身のマーガレット・サッチャー首相とジョン・メイジャー首相のときには、ストルワート・ハンフリーというネズミ捕り猫が働いていた。

ハンフリーの次に短期間首相官邸のネズミ捕り猫を引き継いだのは、当時の財務大臣アリスター・ダーリング氏のペットのシビルだ。だがネズミ捕りの名人だというこの猫は成果を出せずにスコットランドに帰った。


外国人のコメント:
都会ズレした連中はわかっていないな。同じ場所に小ネズミと大ネズミが両方とも出ることはないんだ。もし小ネズミが蔓延しているなら、大ネズミがその周辺にいる可能性はわずかだ。ネズミ捕り猫はラリーでいいぞ!

バカな連中だねぇ。大ネズミを捕まえるのは犬の仕事で猫の仕事じゃない。

ラリー猫、すごく素敵!

私の猫はネズミ捕り名人だ。大ネズミ、小ネズミ、ウサギ、小型犬、そして薄汚れた政治家なんて恐れもしない北欧の血が流れる真のあばれ雄猫なんだ。

昔は私の老猫が家の裏手の線路にいる小ネズミを捕まえたものさ。彼は私たちに見せるために、朝には玄関口に捕まえたネズミを置いておくんだ。だが、こうやってネズミを捕まえた翌日、具合が悪くなって1週間獣医の世話になったんだ。彼は回復したが、それ以来もうネズミ捕りはやらなくなったな。

ラリーはクビだ!

ラリーはイケてるな! 首相官邸で1番のイケメンだよ!

猫は小ネズミを捕まえて、犬は大ネズミを捕まえるものだと思っていたが。

ラリーは実にイカした猫だ。キャメロンにはもったいないね。

首相官邸のネズミ捕り猫ってブレアーのときにリタイアしたんじゃなかったか。なんでも、彼の妻のシェリーが猫と“競争”したくなかったからとか。

よくやったラリー! だが残念なことに、首相官邸にはまだ多くの2本足の大ネズミがいるんだよ。

この雄猫のことは忘れて雌猫を雇えよ。彼女は動くものをかたっぱしから捕まえるぞ!

なんて魅力的な猫ちゃん!

多くの猫は大ネズミを捕らないよ。大ネズミの解決策はジャックラッセル犬だ!

どうか、どうか首相に“猫は成長しきった大ネズミは捕らない”ということを教えてやってくれ。で、ネズミ捕りを仕掛けろってね。そのほうが安あがりだ。


読後の感想:
当記事は働く猫の話だけれど、私はこの手の記事が大好物なので掲載。
これまで当ブログでは、“君主と宮殿で暮らす犬”、“州知事と市庁舎に出勤する犬”“王城に顔パスの猫”といった、VIP待遇(?)の犬猫の記事を好んで掲載してきたが、今度はイギリス首相官邸で働く猫の記事。
私はこういう、海外の政治家や王族などと日常的に関わり、庶民的ではない場所をテリトリーにしている犬猫の話が好きだ。芸能人の豪邸のプールサイドで犬猫がポーズしている写真などを見てもテンションは上がらないが、この記事のように会議テーブルの上で猫がおすまししているとか、制服の職業人とともに撮影された犬猫の写真──特に働く犬猫には本当に目がない。多分、犬猫という日常のごく身近な生き物が、非日常の世界に生きているそのギャップが自分的に楽しいのだと思う。

英文記事:
Larry the cat makes first kills at Downing Street... so at least one of Cameron's policies is working
By DAI DAVIES and DAILY MAIL REPORTER
Last updated at 1:10 AM on 12th June 2011

避難所の中で暮らせない犬たちに迫る健康問題

Asia One記事翻訳)


2か月間飼い主の車の中で暮らすことを余儀なくされ、福島の避難所のペットたちはストレスや健康問題に苦しんでいる。

気温の上昇や、多くの時間を狭苦しい閉じられた空間で過ごさなくてはならず、動物たちは身体的・肉体的に消耗している。

福島県は避難所のペットのためにテントやケージの設置を始めているが、飼い主たちの懸念は消えない。

「ペットたちがかわいそうで。車などの狭いスペースに閉じ込められて、彼らの健康が心配です」と、ある避難者は話した。

ショウジ・トシエさん(32)は、「ベリー、散歩の時間よ!」と声をかけた。福島県のあづま運動公園の駐車場に停めたミニバンから、彼女のミニチュア・ダックスフンドが飛び出した。福島県の浪江町から避難して以来、彼女と両親はこの施設で暮らしているのだ。

公園内のこの体育館には600人以上の人々が留まっており、その中のおよそ20人がペットと暮らしている。中・大型犬は屋外で飼われ、木やポールにリードで繋がれている。だが屋内飼育に慣れている多くの小型犬や猫は、飼い主の車の中で世話されている。

朝方と夕方に天気が許せば、飼い主たちは車からペットを連れ出して公園を散歩する。

11歳のベリーは2年前にケガをして以来、排せつに問題がある。ショウジさんはベリーをペットシッターに預けることをためらい、3月末に避難所に移動してきてからミニバンの中で犬の世話をしている。

日中、車中の温度が危険なまでに高温になることは承知しているが、ショウジさんは犬の身を案じて車の窓を開けることができないのだ。

彼女は日に数回ベリーの状態をチェックするが、日光を避けるために犬が運転席のシートの前のフロアに入り込んでいることもある。

「事故にあう恐れや、誰かがベリーを連れ去るかもしれないと考えると、心配でベリーを外に出すことができないのです」と、ショウジさんは話した。

福島県の南相馬市から避難して以来、この施設で2匹の猫とともに暮らしているある男性は、同様の懸念を抱いている。

この38歳の会社員は話した。「家で自由に過ごしていたときと比べて、ここでは猫たちは運動不足になっています」

12の自治体の避難施設からテントやペット用ケージの支給要請を受けていると、県の動物保護本部は述べた。

福島県の要請で、あづま運動公園に2つのテントと25個のケージを設置する計画だ。

動物保護本部はすでに3つのテントと40個のケージを郡山のセンターに設置した。

「飼い主にとってペットは家族の一員なのです。もし引き離されたら、両者にとってストレスの原因となります」と、保護本部の職員は述べた。

福島県の家畜医療協会の役員シマザキ・マサミさんは、動物たちが置かれている状況に懸念を表明した。

「狭いスペースに押し込められたペットたちは、運動の欠如による消化問題を引き起こし食欲減退や下痢などを患う恐れがあります。ストレスが多いと、様々な健康問題の原因となります」と、彼は述べた。


読後の感想:
この季節になると、海外の記事でもペットのための暑さ対策やヒートストローク(熱中症)などに対する注意を呼び掛ける記事を多く目にする。アメリカで、ハンドラーの車の中に4時間置かれていた警察犬が熱中症で死亡したという記事を先週読んだが、夏の車中の高温は警察犬すら殺すほどに危険らしい。もし犬の呼吸が早かったりぐったりとしていたら熱中症のサインらしいので、水に浸した人間の服などで犬の体を包んですぐに獣医師を受診すべきだという。
自分の動物を本当に守れるのは飼い主である自分だけなので、被災地で不自由な仮住まいを余儀なくされている飼い主さんたちの憂いは深く、心配ごとは尽きないと思う……。

英文記事: Japan: Pets of evacuees 'trapped' in cars
The Yomiuri Shimbun/Asia News Network Mon, May 16, 2011

2011年6月24日金曜日

職場へ愛犬の同伴を禁止された英国会議員が逆ギレ

The Daily Mail記事翻訳)


保守党国会議員が、ウェストミンスター宮殿(英国議会の議事堂)への彼の犬の連れ込み禁止をくつがえすために人権法に訴えている。

ジャック・ラッセル犬のマックスを庶民院(英国議会の下院)のオフィスに連れてこないようにと告げられ、保守党国会議員マシュー・オフォードさんは驚くべき行動を行っている。

月齢6か月のジャック・ラッセル犬を自宅に連れ帰るために1週間の猶予を与えられたオフォードさんは話した。「これは馬鹿げた規則だ。マックスは人を害するようなことは何もしていない。彼は吠えないし、私のスタッフたちも不満などまったく口にしていない」

「もし彼らがこの禁止を押しつけるならば、私は人権法に訴えるだろう。なぜなら、彼らは私の個人的権利と家庭生活を脅かしているからだ」

活発なホワイトタンの毛色の子犬マックスは、彼の同僚議員たちからの反対もなく、41歳のオフォードさんとともに数週間ウェストミンスターに出勤していた。




ロンドン西北部ヘンドン出身の国会議員は、マックスを連れて来る前に議会の職員たちに相談し、個人的に許可を受けたと話した。

「私は彼を数か月間連れて来ている。犬を隠すようなことはしていない。私が職場に犬を連れて来ているということは秘密ではない」と彼は話した。

だが職員のひとりがオフォードさんのオフィスでマックスのバスケットを発見し、騒動が起きた。

この結果オフォードさんは、議員のオフィスを監督する庶民院上級議員のジェームズ・ロバートソンさんの挑戦を受けることになった。

オフォードさんは庶民院のジョン・バーコウ議長にこのペット禁止の取り消しを求めた。

ロバートソンさんは彼に、ウェストミンスター宮殿内への犬の連れ込みを禁じた1991年の法律を告げた。警察の探知犬、盲導犬、そして議会の敷地内で暮らすスタッフのペットのみが、この法律の例外である。

犬の立ち入りは禁止だと述べたウィップ・マーク・フランソワ保守党議員に反対されても、オフォードさんは引き下がらないことを明らかにした。

「彼は私に1週間の猶予を与えたが、私は従わないつもりだ。私の妻のクレアは日中マックスの世話ができないのだ」

「私は自分のためにではなく、マックスのために人権法に訴えるとウィップ氏に伝えた」

人権法は“個人または家庭生活”を管理するもので、この法律によって2009年にボリビア人移民が、ペットの猫の世話をするために彼はイギリスに留まる必要があるという理由で送還されずにすんだ。

議長にこの禁止の取り消しを求めているオフォード議員は、マックスのオフィスでの状況は、“職場における犬”に関するRSPCA (王立動物虐待防止協会)の指針に応じたものであると述べた。

「マックスはいかなる混乱も引き起こしてはいないし、きちんと躾られており、私は彼を規則正しい散歩に連れて行っている」と、オフォードさんは述べた。

オフォードさんとオフィスを共同使用している保守党国会議員のジョン・スティーブンソンさんは、マックスを連れて来ることを完全に支持していた。

騒動が勃発し、土曜日に“The Mail”誌の報道で、他の国会議員2人もペットを職場に連れて来ていることが明らかになった。そのうちのひとりは、旅行用の大型カバンにペットを入れてこっそり連れ込んでいる。

庶民院の広報官は、同僚のオフォード議員に議会の規則を思い出させてあげるようにロバートソンさんを促した。


読後の感想:
この国会議員に対して、イギリスの有権者たちはどんな感情を抱くのだろう? 反感、嘲笑、怒り、それとも動物愛護大国の国民としてはやはり共感なのか? そんなことを考えつつ読んでいたら、読者のコメントが300近くついていて驚いた。あまりに多過ぎていちいち読んではいられないがザッと目を通してみたら、中にはちらほらと共感の意見があったけれど、犬を飼っている人も含めてほとんどの読者の意見は厳しいものだった。
例えばこんな↓

“もしこの議員の言い分がまかり通るなら、グレート・デーンやコブラも職場に連れて行けるんだな“
”こんな馬鹿が私たちの国の政治に関わっているなんて“
”職場は私生活の場ではない“
“そんなに動物に囲まれているのが好きなら、動物園で働け“
“こんな連中が国の政治をしているのか? 犬は家に置いて来い、馬鹿野郎”
“本気で言っているのか?” “なんて馬鹿” “いますぐ議員を辞めろ”

職場でも愛犬と一緒というのは、犬の飼い主にとっては憧れかもしれない。日本でも事業主さんの中には、愛犬と出勤して従業員たちにも歓迎されているというような話を聞くことがある。ボスである社長をはじめスタッフがみな了承するならば、職場における犬の存在は “ストレス減少効果”や“活力・癒しのリソース”になると思うので構わないと思う。
でも議員は社長とは違う。議事堂のオフィスは彼の所有物ではないし、彼の給料は税金から賄われていて、国民の中には犬が嫌いな人や苦手な人が大勢いる。この議員さん、世間を舐めているおボッチャンがそのまま大人になってしまったとか?

英文記事: Commons dog ban breaches my human rights, says MP... and no, he's not the member for Barking By BRENDAN CARLIN and MARTIN DELGADO Last updated at 12:26 AM on 19th June 2011 http://www.dailymail.co.uk/news/article-2005374/Commons-dog-ban-breaches-human-rights-says-MP--hes-member-Barking.html?ito=feeds-newsxml


追記:
当記事を訳し終えた後にBBCで、“マシュー・オフォード議員は、法の保護を得るためや国外追放を免れるために利用する人がいる評判の悪いこの人権法に衆目を集めるため、彼のペットの犬を使ったことを認めた“という記述を見かけた。

 BBCの番組で、贈られた犬のぬいぐるみを膝に乗せて話すオフォード議員(右)。

犬のぬいぐるみを持ちながらオフォード議員に話を聞くBBCの司会者。

スクリーンには議員の問題の愛犬、ジャック・ラッセルのマックスの映像が。


これってつまり、この議員が”人権法に訴えてでも犬を職場に連れて行くのをやめない“というおバカな主張をしたのは、移民が送還を免れるためにこの法律を利用してイギリスに留まり、シリアスな犯罪を犯していることを憂いて、ペットを利用してあえて”バカ者“の演技をしたということ? ふ~ん、さすが元BBC社員、シナリオ作りがお上手。ひょっとして数か月前に犬を飼ったときから計画していたとか。目立つことをして名前を売りたがっている人なのかな。将来首相になったりして。
もしそうなったら、”イギリス首相の愛犬ジャック・ラッセル”関連の記事をこのブログに掲載できる……って、何年先? その頃はもうブログやめているかもしれないし。

参考動画: http://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-13857819

2011年6月23日木曜日

ウェールズ王族とコーギーが暮らした王宮クランノグ

前回の記事“王宮跡からコーギーの骨。ウェールズ王族が愛した犬”の中に登場する、ウェールズの情報について少し解説。
この記事を訳している時、わけのわからない固有名詞がかなり出てきた。いつもなら固有名詞にはこだわらずに適当に処理してしまう。でも今回の記事の固有名詞は個人的に興味があって少し調べてみたので、その結果をご紹介。


クランノグ: 
古代ウェールズの住居だったクランノグ(人工の島)について。クランノグとは、スコットランドやアイルランドで湖水の上に建てられた古代住居のこと。ランゴース・クランノグは、ウェールズで発見された唯一のクランノグ。


こういう住居に古代ウェールズ王族とコーギーのご先祖たちが暮らしていたという。

なんだかガリア戦士っぽいお父さん。是非、斧と盾を装備して欲しい。


ランゴース: 
上記クランノグがあった湖がランゴース。ランゴース湖は南ウェールズ最大の湖。


ウェールズ、ランゴース湖の佇まい。


カーディフ:
ウェールズの古代王宮跡で発掘されたコーギー(タイプ)の犬の骨を調査したカーディフ大学の所在地。カーディフはウェールズの首都で最大の都市。





アングロサクソン・クロニクル:
古英語(こえいご)で書かれたアングロサクソン族の年代記。

昔読んだVOAの記事によると、古英語は現代英語とは違うので専門家にしか読めないという。英語が現在のものに近くなるのは16世紀シェイクスピアの頃かららしい。


参考サイト: 
ウェルシュ・クランノグセンター http://www.llangorselake.co.uk/crannog.html