2011年9月17日土曜日

愛犬に対するエリザベス女王の浪費に英国民激怒。王制廃止の意見も

Daily Mail記事翻訳)

エリザベス女王に関する限り、彼女が愛するコーギーたちのためにすることにベストはないのだ。

ほんとうに、女王の甘やかされたペットたちは王族よりも良い食事をしていると、英王室のスタッフたちはよく冗談を言う。

エリザベス女王は先週、見かけは新鮮に見える料理されたコーギーたちの食事が、実際は冷凍した料理を解凍したものだったことに気づいて憤慨した。

愛犬のコーギーたちの1匹とともに撮影された1985年の女王の写真。
最近彼女は、愛犬の食事のことで宮殿のまかない部門と争った。


情報筋によれば、バルモラル城で休暇中だった女王は、彼女のコーギーたちの夕食を皿に盛ってあげているときに、コーギーの食事が冷凍肉の解凍だったことに気づいて怒り狂ったという。

シェフが用意していると思われるディナーを彼女自身でコーギーたちに与えることにこだわるほど、女王は犬たちを愛しているのだ。

だが今回、コーギーたちの餌が中心まで解凍されていなかったために、それが冷凍されたものだったということが明らかになった。

「料理された最高品質の肉を、女王が愛するコーギーたちに与えようとしているときに、その料理が中心部分まできちんと解凍されていないことに彼女は気づいたのです」

「長い間彼女はいつも、コーギーたちに与えるフードは100%新鮮なものであることを求めてきました。そして今回、料理されたコーギーたちの食事が女王の指示に従っていないことに気づいたので、彼女はその憤りを表明したのです」

「(制服を着た)従僕が召喚され、そのときにキッチンを担当していたシェフたちを明らかにするように指示されたのです」

「そしてシェフたちは、このようなことが2度と再びないように、そして、すべての料理が新鮮であるようにすることを確かな言葉で告げられたのです。シェフたちは非常に当惑して言葉もありませんでした。明らかに、シェフたちの中のひとりは犬のことだと軽く考えて、解凍肉でも問題はないと思っていたのです」

「間違いなくこのシェフは、コーギーたちが女王にとってどのような存在かを知らなかったのです」

「これが1度限りのことだったのか、それとも長年にわたって新鮮なものとして出されていたのか、それは神のみぞ知ることです」

「しかし、もしこれが長年のことだと女王が知ることになれば、シェフたちは解雇されるかもしれません」

バッキンガム宮殿のヘッドシェフのマーク・フラナガンさんは、そのときバルモラル城にはいなかった、と情報筋は述べている。2002年に彼は、長年勤めたライオネル・マンさんの後を引き継いだ。当初は、彼の攻撃的な態度と経費節約方式に狼狽したスタッフもいた。

「恐らく、時間と経費の節約のために、料理のいくつかを冷凍したほうが簡単だとマークシェフは判断したのでしょう。または下級のシェフが思い切って最も楽な方法を選び、いくつかの料理を冷凍したのでしょう」と、内部情報に詳しい者は話した。だが、責任の所在が誰にあるにせよ、これが不愉快なことであると女王は明らかにしたのだ──上級の召使いたちの中には、ここ長い間で彼女がこれほど怒ったのを見たことはなかった、と語る者たちもいる。

「ライオネル・マンシェフの時代にはこのようなことは決してなかった、と関係者たちは話しています。彼は長年宮殿で務め、女王が本当に欲しているものを知っていたのです」

エリザベス女王は現在、リネット、モンティ、ウィロー、ホリーという名前の4匹のコーギーと、コーギーとダッスフンドのクロスブリード(ミックス犬)であるサイダー、キャンディ、そしてバルカンを飼っている。

女王は時間があるときには、午後5時頃に犬たちのメインミールを自身で給仕することを好んでいる。

ボールに入った料理された肉をより小さなボールにすくい入れ、フォークを使ってビスケットと自家製のグレービーソースと混ぜ合わせるのだ。

バッキンガム宮殿で11年間働いた王室の元シェフだったダレン・マッグレディさんは、女王のコーギーたちの日常のメニューはタイプされてキッチンの壁に張り出されるのだ、ということをかつて明かしたことがある。

「私たちはスコーンも焼きましたよ。それを女王が砕いて、コーギーたちのために床に置いてあげるのです」

「女王のコーギーたちは、ゆでたチキンかレバー、またはウィリアムとハリーの両王子が狩りで撃ち取った獲物のウサギを、私たちシェフがきれいにして料理し、肉から骨を取り除いて切り分けてコーギーたちに出していたのです」と、彼は語っていた。


読後の感想:
当ブログでは、これまでエリザベス女王のコーギーたちの記事を多数掲載してきたが、古いものが多かったので最近の記事を掲載したいと思っていた。そんな折に、新しい当記事(2011年8月27日デイリー・メール掲載)を発見したので、さっそく翻訳して掲載した。
当記事を読んで、 “今現在エリザベス女王の元で健在なコーギーとドーギーたちは何匹なのか? そして彼らの名前は?“、という私の疑問は解消された。さらに、愛犬のコーギーたちに対する女王の相変わらずの溺愛ぶりも再確認できて、読んでいてなかなか楽しい記事だったのだが……。
“だったのだが“、というふうに歯切れの悪い言い方になってしまうのは、実はこの記事には300近い英国人読者の意見が寄せられていて、その多くがネガティブなものだからだ。
どのようなものかというと、タイトルでも言及したように、困窮するイギリス国民もいるというのに愛犬たちに贅沢をさせる女王に対する怒りに満ちたコメントなどだ。それこそ、王制廃止やら共和制に移行しろ、などといった意見もかなりあり、イギリス人の多くが“女王陛下万歳!”な人たちだと思っていた私としては結構驚いた。
すべてのコメントにザッと目を通したが、女王に対する不満が彼女のコーギーたちにも向けられている意見などもあり、コーギー飼いとしては辛い部分もあるのだけれど、王制や女王に対する現代イギリス人の本音がわかる意見が多くてとても興味深かったので、そのうちコメント部分も翻訳して掲載しようと思う。

英文記事:
Who made a dog's dinner of cooking supper for one's corgis? Queen's shock as beloved dogs are fed reheated meals instead of freshly cooked
By REBECCA ENGLISH Last updated at 10:40 AM on 27th August 2011