(Discovery.com記事翻訳)
アヒルの雛が縦一列に並んで母アヒルについていく光景は、私たちを振り返らせ感嘆の声を上げさせるのに十分だ。だが、犬についていくアヒルの雛はどうだろうか? これは、下の写真が最初に紹介されたアニマルプラネットのブログ“ウォール・オブ・フェーム”に相応しいものだ。
アヒルや他の動物の“刷り込み”の対象はたいていが母親である。これは動物の赤ちゃんが自分の種の行動の様子を学ぶことによる瞬間的な結びつきだ。簡単に言うと、多くの動物の赤ちゃんがその母親に従うことは生来のものなのだ。
だが時として、動物が人間に育てられたときなどには、雛が人間──この場合は犬を親だと思い込むといった、刷り込みの間違いが生じるのだ。
では、この2匹のアヒルの雛はどうして犬を彼らの親だと考えるようになったのだろう? この異種族の義理の親子関係は、フランシス・マーシュさん(25)と彼女の家族が予期していなかったものだ。彼らは生後2日の2匹のアヒルの雛を、ノースカロライナのアトランテック・ビーチにある自宅付近のガーデンセンターで購入した。
その日車の中にいた一家の5歳になるコーギー犬のヨギは、一目でこの2匹に魅了された。
「アヒルの雛たちは小さな箱の中に入っていたの。で、ヨギが箱の中を覗き込んで2匹を舐めたのよ」と、マーシュさんは話した。
それ以来、ひよこのビギーとパック(トゥーパックの短縮名)の2匹は、まるで母親であるかのようにヨギについて回るようになった。
母性本能に目覚めた雄コーギーが、ひよこの母親代りに。
ヨギが2匹に愛を与えた理由は本当に謎である。
「犬はかなり利口ですが、仮説を口にするのは控えます」と、鳥類生物学者のサラ・ハランジャーさんは話した。「ですが、明らかにヨギはアヒルの雛たちと絆で繋がっています。これは彼の生まれながらの気質なのかもしれませんね」
だがマーシュさんの心の中に疑問はない。「ヨギはね、ひよこたちを彼の赤ちゃんだと思っているのよ」
マーシュさんによると、ヨギは雛の入った箱の傍らで眠ることを覚え、2匹を鼻先で押して優しくハーデインングすることを覚えた。そして1匹の雛が仰向けになって起き上がれなかったときには吠えてマーシュさんに知らせたのだという。
では、雛たちが成長したときには何が起こるのだろうか?
それを語るのは時期尚早だとハランジャーさんは話した。「成長とホルモンによって、雛たちは犬への執着を失ってワイルドダックに成長するかもしれません」
しかし今のところは、月齢2カ月で雛の特徴である黄色い産毛が消えつつあるが、3匹は今でも分かち難い、ひとつの幸せな異種族一家として暮らしているのだ。
ひよこたちが成長したとき、この幸福な異種族一家の関係はどうなるのだろう?
読後の感想:
いつものごとく犬記事を流し読みしていたら、ふと目についた見慣れたあの丸太……じゃなくて茶色い土管……じゃなくて、ほとんどくびれのないウエストに長い胴体を持った愛すべき我らがコーギーの俯瞰写真。そしてその背後に付き従う2匹の黄色いピヨピヨ毛玉。“何コレーッ!? コーギーがひよこを連れて歩いてるーッ!”と、一気にテンションが上がって読んだ記事がコレ。記事はともかく、写真に一目ボレしたので掲載決定。
コーギーは暑苦しいほどフレンドリーな犬(あくまでも2匹のコギ飼いとしての主観だが)なので、こういう小さな生き物も受け入れて仲良くなれる犬種だと思う。基本的にコーギーって親分肌で世話好きな気がする。
英文記事:
DUCKLINGS FOLLOWING DOG EXPLAINED: BIG PICSJune 9, 2011 Amy Enchelmeyer