Published On Mon Apr 11 2011
http://www.thestar.com/news/world/article/972906--millions-of-mummified-puppies-found-in-egypt
約800万匹の犬のミイラがエジプトの古代地下墓地に埋葬されていたと、考古学者のチームは明らかにした。
「これほど大量だとは予想しなかった」「本当に驚きだ」と、カリフォルニア大学のポール・ニコルソン博士は月曜日The Starに語った。
犬は、壁龕(へきがん) に埋葬された数少ない動物である。
多くのミイラは、近隣のミイラ作りの飼育場で育てられた子犬のようだ。
「これは残酷で残忍な大量生贄儀式の犠牲ではない」「犬たちは、エジプト人の代表として神に捧げられたのだ」
「その神とは、ジャッカルの頭を持つ神のアヌビスだったのだろう。実際に、地下墓地で発見されたミイラの中にはジャッカルやキツネもいた」
「ほとんど全てのミイラが風化した包帯に包まれた犬で、(地下墓地の)迷宮の暗い回廊から発掘されたのだ」
生後ほんの数カ月でミイラにされと思われるものもあれば、埋葬される前は神聖な犬として近隣のアヌビス神殿に仕え、生涯を全うした後にミイラにされた犬もある。
「重要なことは、こういった習慣が数百年ほどのものではないということだ。この習慣は、西暦747年の後プトレマイオス王朝期と紀元前30年までの期間に渡るものである、ということなのだ」
1897年にフランスのエジプト学者のJacques De Morganによって、メンフィスのSaqqaraの共同墓地の一部分として発掘されたが、ニコルソンが発見するまでは、犬の地下墓地については全く知られていなかった。
ニコルソンがディレクターを務めるカリフォルニア大学のエジプト調査協会団の、この犬の地下墓地に関する今後の目標は、犬のミイラたちをできる限り傷つけずに、できる限り多くの情報を収拾することである。
彼らが作業しているのは、2つの犬の地下墓地の内の1つである。他の地下墓地にはアクセスができないのだ。
800万匹の犬のミイラという見積もりは、1つのエリアのミイラを数えたもので、その数は増加中だ。さらなる調査が、ミイラ犬たちの年齢、性別、そして種類(これは、この犬たちがどのような種類なのかということで、現代人が考える犬種のことではない)などを明らかにする助けとなるだろう。
この犬の地下墓地の存続期間を定め、アヌビス神への捧げ物として、どのくらいの頻度で犬たちがミイラにされたのかを考古学者が判断するには、放射性炭素年代測定法が助けとなるだろう。
読後の感想:
犬好きの私にとっては他人様のわんこでも可愛いもので、散歩中のわんこがいると、彼(または彼女が)が視界から消えるまでついつい目で追ってニヤニヤと見つめてしまうし、電車とかでキャリーバックの中で大人しくしている小さいわんこにも思わず目を細めてしまう。そんな私なので、叶うことなら色々な犬たち100匹くらいに囲まれて暮らしたいと思っているから、ミイラわんこでもウェルカム──って、ウチは一軒家だけど800万体もミイラ置く場所ないなぁ……。
エジプトのミイラ発掘の英字ニュースは今まで結構読んできたけれど、猫のミイラというのはあっても、犬のミイラ記事は初めて。そういえば、ジャンヌダルクのミイラの真偽とか、ミイラを粉末にした薬が昔欧州で万能薬として流行ったとか、そういう面白い記事が古いPCに保存してあったかも。今度、古い英字ニュース読み返してみようかな。