2011年4月20日水曜日

避難地域動物のCNN報道後、アメリカでも救出を願う声殺到。米国の動物慈善団体、日本領事館への働きかけを人々に呼びかけ (The Orange County Register記事和訳)

Published: April 19, 2011  Updated: 5:23 p.m. CNN video on Japanese pets draws pleas of help  By ERIKA I. RITCHIE THE ORANGE COUNTY REGISTER


(アメリカの)オレンジ郡で、日本の被災動物のためにドッグフードの援助を募って多くの支援を得た、地元の動物団体Desperate Paws・ドッグクラブには、最近のCNNのビデオ放送の後、日本の被災動物の救援を願うより多くの声が寄せられている。

ニューポートビーチに本部を置くこのドッグクラブの通話無料電話には、福島原発付近の避難地域からペットたちが救出されることを願う親類を日本に持つ、アメリカ人からの電話が殺到していると、同ドッグチャリティーの共同創設者ステファン・テリーさんは述べた。

同団体代表であるブランディ・テリーとステファン・テリー夫妻は、3月11日に日本を襲った恐ろしい地震と津波の報道を見た後、(被災地の動物のために)ペットフードの寄付を募る活動を始めることを決意した。


オレンジ郡で活動する、犬のための慈善団体Desperate Pawsのテリー代表。


現在、避難区域は(原発から)20平方マイル以上であり、拡大し続けている。(この地域の)住民たちは、ただちに健康には影響はないが、予防策として避難を指示されたのだ。(当初の避難期間は)最大数日間のはずだった。

CNNは最近、日本の(被災)動物の報道をした。それは、フードもなく鎖で繋がれた動物や死亡して道路に倒れている動物、ジャーナリストたちに食物を与えられた動物、そして、放置されたこの動物たちに食事を与えるために、避難地域に侵入している動物救援団体についてのものである。

テリー夫妻は、動物救助活動をしているボランティアたちの避難区域への立ち入りを認めるように、日本領事館に電話で働きかけることをアメリカの人々に呼びかけている。

もう3週間以上だ。(避難地域の)家族たちは、残してきた彼らの愛するペットたちが今、死につつあり、放射能の影響を受け、苦しみ飢えているということを理解している。動物救援団体のボランティアたちは自発的に避難地域に入ろうとしているが、日本政府の官僚がそれを許可しないのだ。(このように)テリーさんは述べた。

「悲しいことに、避難地域にいるこういった動物たちの多くは、救出されても治療は不可能だろう」とテリーさんは述べた。「しかし、そのような動物たちでも、放射能で荒廃した土地で繋がれて飢え死にする代わりに、必要ならば人道的に安楽死させられるべきなのだ。日本政府は、現在すでに避難地域にいる動物救援団体の活動と、これらの地域への立ち入りを直ちに認めるべきだと私たちは考えている」

日本領事館の電話番号は213-617-6700
当記事記者の連絡先は、電話949-454-7307 メアドeritchie@ocregister.comである。


読後の感想:
これは4月14日に放送された、原発避難地域の動物たちの現状と救援団体についてのCNNの報道、” Pet rescuers brave Fukushima danger zone”に対する、アメリカでの反応についての記事。アメリカのDesperate Pawsという団体が、日本の被災地域の動物のためにフードを募る活動をしていたことは知っていたけれど、どうやら彼らが再び動いてくれた模様。そして国内にも、避難地域に取り残された動物たちを心配している多くの方々がおられると思うので、急ぎこの記事を掲載した。
素人考えかもしれないけれど、徒手空拳に近い状態で困難な救出活動を続ける民間ボランティさんたちよりも、政府がひとたび決意して動き出せばなんとかなりそうなのに……。
なお、Desperate Pawsのテリー代表が“安楽死”と述べているが、これは日本人と外国人の考え方の違いがあるのだろうし、私見は控えたい。