Helping pets in post-disaster Japan
Some pet owners went to great lengths during the tsunami to save their animals. By Mark Magnier
福島で、その犬は庭につながれて取り残された。人が消えた街は“放射能災害”を意味している。
40マイル離れた原発からの放射能漏れの脅威にもかかわらず、新潟アニマルフレンドシェルターから緊急要請を受けたToby Weymiller教諭は、車でこの町におもむき、その犬と取り残された猫を救出した。
「その犬は本当に脅えていたんだ」「でも、現在彼はシェルターに収容されて幸せだよ」と、自分自身の健康のことなど気にせずにWeymillerは言った。
日本の破壊的な地震と津波の数週間後、ペット団体のゆるやかなネットワークは、取り残されたりストレスを受けた動物のために活動を続けている。
ガソリン不足がひどく、人間が多くのものを必要としている時に、なぜ希少資源を動物に捧げるのかという疑問がある。(これに対する)彼らの答えは、動物と人間の福祉はしばしば完全にリンクしているからだという。
「多くの人々が、自宅や何もかもを失って不安になっています」「人々の不安をケアする方法のひとつが、彼らのペットを世話することなんです」と、寄付されたフードや動物用薬品を持って、災害にひどく破壊された仙台周辺の地域を巡回している佐々木カズマス獣医師は述べた。
自分らのペットを守るため、津波のときに懸命に努力した飼い主もいる。大船渡の住民オイカワ・アツコさんは、地震のときに彼女の義理の母が車に乗るのを手伝っていた。そして彼女らの愛するミニチュア・ダックスフントたちは、港と殺人的な津波の方へ走り去った。
必死の捜索にもかかわらず、彼女は、カルロスは発見できたがゴーン(この2匹は、日産自動車のカルロス・ゴーンCEOにちなんで名づけられた)は発見できなかった。津波が接近したとき、彼女は不承不承夫とともに丘へ向かった。だが、行方不明の犬のために胸が痛んだと彼女は言う。
しかし1週間後、ほとんど奇跡だと彼女は思っているが、彼らは警察から、ゴーンが生き延びただけではなく無事だという知らせを受けた。彼はビーチサイン付近の内陸地で発見されたので、オイカワ一家はゴーンが「波乗り」をしたのかもしれないと考えている。
「多分、ゴーンは波に乗ったんですよ。サーフィン犬だね、きっと」「彼を取り戻せて、信じられないくらい幸せだよ」と、オイカワさんの夫のユウキさんは語った。
自分たちの動物を救った日本のペット愛好家にとって、しかしながらそれは、始まりにすぎなかった。
避難施設で暮らすペットの飼い主たちと、その他の人々に間には緊張が高まっており、生き延びた動物を車の中で飼うか、または寒空の中に一人ぼっちで繋いでおくことを強いられる人もいると、動物のストレスに対処している佐々木獣医師は述べた。
歴史的に日本では、動物は狩りをせず、家を守るかペスト(ネズミなどの害がある生き物のこと)を殺すもので、数世紀の間社会において高級品と見なされていたので、彼らは自分らの糊口を糊するのに十分な獲物を得られないのだと、動物の専門家は述べた。
しかし経済的状況が変化し、猫や小型犬はだんだんとコンパニオンとして一般的になり、そして、犬のデザイナー服や動物の葬儀といった市場が好景気となり、ファッションアクセサリーのようにさえなった。
だが大都市部の外では、伝統は未だに生きている。「そして、地震に見舞われた東北地域は、他の土地よりももっと伝統的な見解を(動物に対して)持っているのです。特に、年配の人々にとってはね」と、佐々木獣医師は述べた。
津波後のシェルターとなっているミヤコのヤマグチ小学校で、19歳のナカヤ・チズルさんと彼女の家族は、彼らの活発すぎる2匹のヨークシャーテリアを狭いバルコニーで世話している。他の人々に2匹が歓迎されていないと感じているからだ。
目撃者によると、地震が起こる直前に、この家族の若い方の犬のリオンは震えだし、そして彼の相棒のラッキーは吠えだしたという。この話が本当かどうか彼女はわからないが、犬たちはある種の前兆を感じたのかもしれないと彼女は話した。
津波後数日の荒廃の中で、ボランティアの救助員オオシロ・マキさんは、ナトリの瓦礫地帯をさまよっている小さな茶色い犬を発見した。これまでのところ、津波が破壊的だったことを考慮すると、未だに立ち入れない地域には残されているかもしれないが、見捨てられたか家を失ったペットの数はそれほど多くはないと、この動物愛護家は述べた。
新潟アニマルフレンドは、海に浮かんでいた家屋の屋根にいるところを発見されたコーギーの救出を手伝った。
「彼は噛みつくの。でも、彼がかなりストレスを受けていることが私にはわかったわ」「飼い主が現れる可能性はあるし、彼を他の家族に引き渡す前に私たちは待つわ。上手くいくかわからないけれど……」と、青木・イザベラ・Gallaonさんは述べた。
動物愛護活動家はまた、放射能の危険のために避難した外国人が残したペットのことも気にかけている。
「私たちが懸念しているのは、動物が世話されずに住居に残されることです」と、マニラを拠点にするPeople for the Ethical Treatment of Animalsの活動責任者であるフルノ・アシュレーさんは述べた。
災害を生き延びたペットとともにいる人々は、しかしながら慰めを持っているのだ。
「ゴーンが戻ってきて私たちがどんなに嬉しいか、言い表せないほどです」「彼は私たち家族の一部であり、彼は私たちに価値のある教訓を教えてくれたんです。それは、決して──決してあきらめない、ということです」と、オイカワ・アツコさんは話した。
読後の感想:
普通は記事を1度読んで、気に入ったものだけ和訳している。でもこの記事は、読みながら訳文を書いていたから内容はわからなかった。で、途中ちょっと冗長なカンジがしたので、これの和訳はやめようと思ったときに……コーギー救助のエピソード! 結局最後まで訳してしまった。コギの飼い主さん、早く見つかるといいな。それにしても、海上保安官に救助されたバンちゃんは、BBC・CNN・USA TODAY・VOA・新華社その他、世界の一流メディアの記事にまでなったのに、このコーギーは……。同じ漂流家屋の屋根から救助されたというのに何という扱いの違い、なんて不憫な──…というのは冗談! 助けてもらえて本当に良かった!
それはともかく、同じハイパーアクティブな2コギの飼い主として、この記事の元気良すぎるテリア多頭飼いの飼い主さんには心底共感してしまう……。