2011年7月8日金曜日

犬には“罪”という感情があるのか? 犬の謎を大解剖

(Global Animal記事翻訳)

人間の1年は犬のおよそ7年間に相当する。ゆえに、表面上犬は人間よりも早く成長するだろう。しかし一般的に、人間の最高の相棒は10代の感情と2歳児の知能に成長する。その結果、私たちの友達は、残念ながら私たちのことを全て理解することはできないのだ。だが親と子のように、これらの限界が犬と私たちの間にある愛を妨げることはない。

犬は人間と繋がりたいと切望していて、私たちが“犬は人間の友”だと呼ぶ所以(ゆえん)の忠誠心を示すのだ。見知らぬ者や肉食獣が近づいたときに吠えるというような犬の特性を選択しながら、そして、人間への犬の共感を教化しながら、人間は14,000年の間犬を繁殖してきた。

犬は人間の2歳児の知能を持ち、10代の精神年齢を持つという

犬は十分な視力を持っている。そして彼らの世界は匂いの世界だ。犬の嗅覚は私たちとは異なる。彼らは225万の受容体がある鼻を持っていて、これは人間の約50倍だ。例えば、あなたがキッチンに入ってチリの匂いがするとしよう。部屋に入って来た犬は、豆・こしょう・トマト・玉ネギ・牛肉というように、料理の材料ひとつひとつの匂いがわかるのだ。犬の濡れた鼻には理由がある。犬が匂いを嗅ぐ必要のあるものは、濡れた鼻により吸着するのだ。

平均的な犬はおよそ165の言葉を理解し、人間の2歳児の賢さを持つが感情的には10代なのだ。犬は、どの犬がどの犬と一緒に眠っているとか、どの犬が頭角を表しているかといった、群れの中の関係に鋭く気がついている。

犬が新しい白いカーペットに泥の跡をつけたり、人が見ていない間に食べ物を貪ったりしたとき、あなたは犬が反省しているように考えるかもしれなが、本当だろうか? 犬はあなたの怒りと怒声を恐れているのだ。“罪”というものは私たちが4歳ごろに学ぶ人間の感情だが、犬は“罪”というものを知らないのだ。

どの犬種が最もその賢さを示すのだろうか? 最も利口な犬種はハーディング、ワーキング、そしてレトリービング種の犬だ。これらは人間が生み出した最も新しい犬種である。ハウンドは最も知性が低い犬種だ。しかしながら、ミックス犬は純血犬よりも知性が高いようである。


犬の知性や感情、内面について書かれた本。

だが、犬種の相対的な知性であなたの犬の選択を決めないように。人間の個性に、より調和するタイプの犬がいるのだ。例えば自己主張の強い人たちはテリア選び、人づきあいの良い人たちはラブラドールやレトリーバーといったスポーティングドッグを喜ぶものだ。

犬は自分の名前や他の言葉も覚えられるが、多くの犬は自分の名前を“no(ダメ)”という意味だと思っている。これは効果的な訓練が足りないことを示している。ご褒美は懲罰よりも上手くいく傾向があるのだ。これは、犬が繰り返しの経験と関連づけによって学ぶからだ。彼らは、不必要なふるまいをさせないための懲罰による訓練の結果生じる、ネガティブな感情に関連するすべてのことを恐れるのだ。対照的に、ポジティブな感情とご褒美によって促進されたふるまいを関連づけることを学ぶだろう。

なぜなら犬は2歳児のレベルで生きているから──人間にとってとても愛しい年齢だ──人間はまるで犬が幼児であるかのように話しかける。これが、私たちが犬と強い絆を形成するひとつの理由なのかもしれない。私たちは彼らに依存し、彼らも私たちに依存しているのである。


”犬にとって世界がどのように見えているか、なぜ犬はあのように行動するのか”
そんなことについて書かれた本。


読後の感想:
これから犬を飼おうと考えておられる方々、当記事にもあるように“賢い賢くない”という基準で犬を選択なさらないように。利口と言われている犬種でも飼い主の躾がアレならそれなりになるだろうし、あまり利口ではないと言われる犬種でも、飼い主がしっかり躾れば良い相棒になるはずなので。要は飼い主しだい……などと偉そうに言いつつ、自分の胸に手を当てて自省してみたり。
それにしても、私が本気でキレたときにウチのコーギー連中が、震えながらカーテンの後ろに隠れたり部屋の隅で小さくなったりするのは、別に“罪“を感じて反省しているわけではなくて、ただ私の怒りを恐れているだけだったのか……。

英文記事: Dogs: Moody As Teenagers, Smart As Two-Year Olds